2011年3月19日土曜日

デウス エクスマキナ 機械仕掛けの神

福島の原発が暴れ回っている。人の力を超えた、制御しがたい不可視の死神が、国土、いや地球を汚染しまくっている。まさか、技術先進国と言われた日本で、こんな事が起るなんて、、、。俺は今でも、なんだか夢を見ているみたいだ。十日前までは、何事もなく、むしろ何か、起きないかなと不遜な事すら考えていた程なのに、状況は、ブレーキの壊れた車で坂道を目隠しされて運転しているようだ。これほど短い間に、続けざまにトラブルが起るなんて、映画のシナリオでさえ真っ青な出来映えじゃないか。映画や夢であればどれだけ良かったのだろう。己の破壊願望を夢の中で結実したのみであったなら、俺の未成熟な部分の発露として、俺の中だけで、幕も引きえただろうに。だけど、実際は、夢を破るのは、体の内奥の芯すら揺さぶる大地の震えだ。余震にも慣れたとはいえ、ゆめゆめ油断は出来ない。東京湾の下で、アギトを研いでる嫌な奴がいるからだ。どうやら、久しぶりの国難の時期にさしかかっているらしい。何十年も、システムが覆い隠してきたものが、今回の地震で露になって剥き出しになったみたいだ。今回の事で、色々な事が変ると思うし、そのようにしなければ行けないだろう。安心してはいけない、想像力を駆使して、恐怖しなければならない。生き残って、やるべき事をやる為に。
それにしても、選挙というものが、場合によっては、これほどの惨禍を生み得るとは、まさに歴史を見た思いだ。
ここで、真の意味での機械仕掛けの神が出て来て、全てをさらっと解決してくれたらどれだけいいだろうか.....。

だけど、みんなも言っているように、やはり日本人には、信じられるものがあると思う。
俺も、今回の事で日本はよりよくなると思いたい。
経済発展や利潤追求だけでは、決して幸せにならないし、うまいやり方でもないと若い人たちも分かっていると思う。大きな家に住む事や、沢山の部下をこき使うよりも、多少不便であっても、自らの魂に合った生き方が出来る社会になるといい。長い時間がかかるだろうが、人類は、近代文明下において個人というものを社会の中で回遊させ始めたばかりだ。きっとうまい手を見つける事ができるだろう。
原発の稼動には、作業員に100パーセントの被ばくが伴うという。いま、この部屋を明るくともしている、電気でさえ、誰かが命を削って作られたものだ。大抵は、出稼ぎの原発にたいしての知識がない人たちで、絶対に安全だと、事前に洗脳に近い教育を受けるという。得られる日給は一万円程度。一日の作業時間は、一日に浴びる放射線量の基準内だから15分とかそんな短時間だから割がいいような印象をうけるけど、それを毎日続けていたら、将来、必ずガンになる。未来を食いつぶしているわけだ。そして、廃液は海に垂れ流し。子孫に処理を押し付ける高放射性物質は溜る一方。老朽化した原発は今も地震のプレートの真上で稼働中。情報隠蔽改竄は日常茶飯事。周辺地域の汚染と差別。ふう.....久々きれたわ原発。フィクション小説で、雰囲気は掴んでいたけど、リアルでここまで酷いとはね。いままでの俺の無知にも、頭がくるけど、国民に周知しようしない、行政、マスコミも許すまじだ。少しくらい不便で貧しくてもいいじゃないか。終生かけて、原発を衰勢させるように断固反対したるわ。

原発の中で、今も、放水や施設の回復に尽力されている方々に、億兆の感謝と敬意を。

0 件のコメント:

コメントを投稿