2011年4月12日火曜日

レベル7の世界で

福島がとうとうチェルノブイリクラスの原発事故である事を政府がようやく認めた。
諸外国からの突き上げに動いたと言うよりも、ようやく夢から覚め始めた所なんだろうか。
これは現実に起っている事で、事態はなおも進行中。千年万年単位のライフサイクルの破壊だ。
日本人は昔から現実逃避の傾向があるのだろう。一万年も続いた縄文時代の変らない日々の記憶が染み付いているのだろうかね。
今回の災害で、日本人の良さと悪さが浮き彫りになったような気がする。それはよくも悪くも諦観のようなものだ。天に運を任すというか、ゆだねるというか。そこで目をつむり、死ぬも生きるも、その選択を自らの魂に問わない感じがする。それはある意味潔さがある。生にしがみつくのは美に反するという、日本人の美意識にそったものだろうけど、それは自らの魂の全権を何者かにゆだねる事で、責任回避しているのではないだろうか。悪い事を口に出したら、現実もそうなる言霊って奴だ。未だにアニミズムが根深く文化に根を張っている。もちろん俺も、アニミズムな日本人の一人だ。
そう日本人は、いまだに神を失っていないのだ。
神は可能性を好む。神はサイコロ遊びが好きなのだ。
サイコロ遊びとは、すなわち博打であり、今回で言えば事態の好転に国民の安寧とこの国土を賭けたのだ。だかその掛けに負けた。時に手痛い失敗を犯しながらも、だましだまし何とかここまでやって来た日本民族も今回ばかりは、かなり相手が悪い。人が死に、町が壊れても元には戻る。だが、我々を育んで来た大地そのものを、放射性物質という居座って動かないやくざ者に取られてしまったのだから。
長い年月をかけて、原発利権は政治やマスコミにウイルスのように浸食して行き、今では、我々の元に正しい情報すら届かなくなってしまっている程に成長した。それを助長したのは,彼らの悪魔的な巧妙さもあるが、なんだかんだ言って俺たちの無関心だったのだろう。悲しいかな、この痛みは、自分たちのせいなんだろうな。

未来の子供達に悪い事をしてしまった。
グーグルのサーバーは、タイムカプセルみたいなもんだ。未来の子供らに謝らなきゃな。
おじさんたちは、賭け事に夢中になりすぎて、自分の家も売っちゃったのさ。
すでに神々をバラバラに解体した君らからしたら失笑ものだろうが、可能性を前にして、ドキドキする事に、おじさん達は魅惑されたんだ。わからない事が、うれしかったのかも知れない。
思ってたよりは、人生は長かったのさ。だからついつい、余計な事をしたくなるってもんだろ。
おじさんたちは、いたずらっ子だったんだ。そう途方も無い程のただのガキだったのさ。

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