2014年9月6日土曜日

横田真希展

ほとんど足を踏み入れたことのない、麻布十番というしゃれた街で、知り合いのジュエリーデザイナーが個展をやっていたので行ってきた。年に一度、はるばる大阪から東京で個展をやっているのだが、いつもの銀座の古いビルヂングから場所を変えて見ると、作品の雰囲気も心なしか違って見えるようだ。彼女は希少な天然石の独特な色や形を彫金技法を用いて装身具にしている。まずはじめに石ありきであり、長大な時間で成し遂げられた、自然というより、地球というエネルギー体の一粒の汗とも言える稀なる石の個性を引き出すことを念頭に置き、日夜微細な手仕事で奮闘している。それでいて、決して石に隷属しているわけではなく、自らのスタイルを堂々と石の表面に怒涛のように打ち寄せているのが、気持のよいところである。まあアクセサリーの類についてはやや門外漢であるので、好奇心の域をでないが、興味のある方は行って見られとよろしかろうと存じます。